4章、太古にモンゴロイド集団は

メキシコ旅行(1991年)

類の祖先が誕生したのは5百万年だとしている。そして文明の紀元はたかだか5、6千年までしか遡れない。遅々とした人間の進化に思いを馳せつつメキシコへと旅立った。成田発の機中でぼくはモンゴロイドの集団大移動のさまを思い描こうとした。彼らは、今から2万年前か1万年前ごろ、ユーラシアを横断し、極寒のシベリアを超え、当時はまだ存在していた陸橋を渡ってアラスカへ到達した。彼らはさらにわずか千年で南北アメリカを駆け抜け、「最初のアメリカ人」となったのである。ぼくの(今回の)旅の目的は、このモンゴロイド大移動を追体験することにある。

天空の湖 テイティカカ湖

ンカの時代にはパカリナと呼ばれ「すべてが生まれる場所」として神聖な湖として敬われていた。ケチュア語では「ティティ」は神聖な動物でピューマを意味し、「カカ」は石を意味する。インカの初代皇帝マンコ・カパックがこの湖に現れ、太陽の島に降り立ったと言う伝説がある湖である。

チチカカ湖